Wish You Were Here.
嘘だ、と、叫びたかった。
何、故?
だって、あいつ、は、
昨日まで、あんな、に、 、笑ってた、じゃ、ないか。
※ ※ ※
氷を一瞬で溶かし、小規模な水蒸気爆発を起こす。
次手の布石であるそれは、狙い通り煙を多量に吐き出した。
それが相手に与えるダメージなど端から期待していなかったし、爆発だって彼女の手に炎を見た瞬間に相手も悟っているだろうこと。
――つまりは、スピード勝負。
煙る土埃の中に動く影を認め、一瞬で踏み込み、それと同時に右手につくり出した短剣で、少年にすら見える幼い顔の男の持つ得物を弾き飛ばす。
金属がぶつかる冴えた音に彼女は顔を顰めながらも、男の一瞬の隙を見逃さずに、左手で彼の頸を捕えた。
左手に力を込め、短剣を棄てた右手に魔力を集中させる。
「……さぁ、返してもらうぞ」
男が苦しそうに歪めた無表情を、ゆっくりと笑顔に変えた。
彼女が見慣れた、少年の笑顔。
一拍の間をおいて、男が口を開く。
「さっ……ちゃ、……」
呼ばれ慣れた名前、と、聞き慣れた声音、に、目を見開く。
彼女よりも先にこの世界から消えた、彼、を、重ねて。
「……、アウ、」
呼び慣れた名前を呼び切る前に、彼女の身体に衝撃が走った。
身体に開いた穴、落ちる赤。
ああ刺し貫かれたのだと気付いたときには、前に倒れる身体を男が受け止めていた。
痛みは殆どなかった。
意識が混濁し、ゆっくりとフェードアウトしていく。
男が耳元で囁く。
「一度地に堕ちた身ならば、さっさと闇に還れ」
そのことばと、倒れる直前に見た男の冷たい瞳を最後に、彼女の意識は途切れた。
何、故?
だって、あいつ、は、
昨日まで、あんな、に、 、笑ってた、じゃ、ないか。
氷を一瞬で溶かし、小規模な水蒸気爆発を起こす。
次手の布石であるそれは、狙い通り煙を多量に吐き出した。
それが相手に与えるダメージなど端から期待していなかったし、爆発だって彼女の手に炎を見た瞬間に相手も悟っているだろうこと。
――つまりは、スピード勝負。
煙る土埃の中に動く影を認め、一瞬で踏み込み、それと同時に右手につくり出した短剣で、少年にすら見える幼い顔の男の持つ得物を弾き飛ばす。
金属がぶつかる冴えた音に彼女は顔を顰めながらも、男の一瞬の隙を見逃さずに、左手で彼の頸を捕えた。
左手に力を込め、短剣を棄てた右手に魔力を集中させる。
「……さぁ、返してもらうぞ」
男が苦しそうに歪めた無表情を、ゆっくりと笑顔に変えた。
彼女が見慣れた、少年の笑顔。
一拍の間をおいて、男が口を開く。
「さっ……ちゃ、……」
呼ばれ慣れた名前、と、聞き慣れた声音、に、目を見開く。
彼女よりも先にこの世界から消えた、彼、を、重ねて。
「……、アウ、」
呼び慣れた名前を呼び切る前に、彼女の身体に衝撃が走った。
身体に開いた穴、落ちる赤。
ああ刺し貫かれたのだと気付いたときには、前に倒れる身体を男が受け止めていた。
痛みは殆どなかった。
意識が混濁し、ゆっくりとフェードアウトしていく。
男が耳元で囁く。
「一度地に堕ちた身ならば、さっさと闇に還れ」
そのことばと、倒れる直前に見た男の冷たい瞳を最後に、彼女の意識は途切れた。
メッセとJ者の漫画より、裏アウルさんとさちこさん。
た、楽しかった、です……! ヒィィ土下座!
た、楽しかった、です……! ヒィィ土下座!
題名:坂本真綾「少年アリス」収録曲「KINGFISHER GIRL」副題
UP:06/06/17
加筆修正:06/07/02
UP:06/06/17
加筆修正:06/07/02